まだ見ぬ絶景を求めて

バイクを乗り回す学生のブログ.更新は気まぐれ

GSR250F 2万キロ乗ったインプレ

2019年8月に中古1000kmで購入したGSR250Fが20000kmを超えたので初インプレです.

なお納車記事は書いてない(無情)

 

 

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石川県 千里浜なぎさドライブウェイにて

 


そもそもどんなバイク?

スズキからかつて発売されていた,中国生まれの250㏄ツイン.

もともと中国向けで,生産も中国だが設計は日本.

無印のGSR250はB-KINGをモデルにしたネイキッド.派生車種にカウルを装着したGSR250S/Fが存在する.前者はハーフカウル,後者はフルカウル装着モデル.このバイクは派生車種のGSR250F.

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左から B-KING,GSR250,GSR250S,GSR250F (画像はバイクブロス様のページより)


気に入っている点

 

・下からモリモリ湧き出るトルク

下のトルクが厚いので発進とか低速走行が楽.あと適当なギアでもかなり粘って走ってくれる.6速で30km/hから加速できるんだからすげえよなぁ?坂道でも5速くらいで失速しないで登れるからすごい.君ほんとにニーハン?

 

・シートが厚い

極厚シートのおかげで一日中乗り回しても尻が痛くならない.ポジションも前後に結構自由度があってシチュエーションによって使い分けられる.街乗りでは前に,峠で遊ぶときは後ろに.そもそもこのバイク峠には向いてないけど.

 

・高い安定性

重い重いといわれるGSRだが,重さはそのまま安定性に直結する.ちょっとの横風でもどっかり座ったまま直進してくれる安定性は疲れなくて長距離移動が楽だゾ.

 

・楽なポジション

ハンドルが高くて上体が起きるのでポジションが楽.楽ポジバイクにしか乗ったことないからしばらくなんとも思ってなかったが,あるときカマを掘られて代車でNinjaに乗ったらポジション違いすぎておったまげた.修理終わって自分のバイクに再びまたがったら楽ポジすぎて変な笑いが出た.要するに楽.

 

・左右2本出しマフラー

堂々と左右に張り出したカッコいい2本出しマフラー.二気筒だから一本づつマフラーが出てると見せかけて実は車体の下で集合してるのは内緒.純正でこんなにかっこいいマフラーなんて他にある?GSR乗りでもマフラー交換してる人がたくさんいるけどこんなにかっこいいマフラーを変えちゃうなんてもったいないと思う.若干位置が低く見えるがこれはサイドバッグやパニアケースを装着するときに干渉を気にしなくてよくなるので実は絶妙な位置なのだ.

 

ハザードランプがついてる

小排気量車では省略されることが多いハザードランプだが,GSR250Fには純正でついている.ハーフカウルの S にもついてる.ただし無印のGSR250にはついていない,かわいそう.

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ハザードランプ標準装備

 

・多機能なデジタルメーターとでっかいアナログコメーター

デジタルメーターは見やすく多機能.速度計,燃料系はもちろん,ギアポジションインジケーター,メンテンナンスインジケーター(オイル交換の時期になると教えてくれる),トリップ/オドメーター,時計までついてる.それでいてタコメーターはアナログでメーター中央にでっかく陣取っている.タコメーターはやはりアクセルに合わせて針がぎゅんぎゅん回るのが見たいのでこのアレンジは素晴らしい.ユニークな装備としてはホワイトに光るシフトアップインジケーターがついていて,タコメーターを凝視しなくてもシフトアップのタイミングで光って教えてくれる.(点灯する回転数は自分で設定できる.OFFにもできる)

 

・でかい

フロントカウルが縦と横にやたらでかいので250㏄には見えない.道の駅でナンシーおじさんにドヤれる.やったぜ.

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この角度が一番でかく見える気がする

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パニアケース装着でさらに巨大化する

 

 

不満な点

 

・重い

ニーハンのくせにやたら重い.慣れれば取り回しには苦労しないが四発のスーフォアと同じくらい重いとかこれもうわかんねえな?我が家は駐車場が砂利敷きなのでことさら取り回しに苦労する.

ニーハンは軽くてヒラヒラ軽快に倒せるのが楽しいはずだが,これを積極的に殺してる感じがする.特に左右2本出しマフラーとか,絶対重いよなあ?まあ見た目はカッコいいから許す.

 

・荷かけフックの位置

気に入ってる点でとにかく楽と書いたように,このバイクは峠を走り回って遊ぶよりも長距離を快適に移動するのに向いている,つまりコンセプトがツアラーに寄っているわけだ.そのくせ荷掛けフックがすげえ不便なとこにある.純正のままだとグラブバーの下とタンデムステップの横っちょ(ここはそもそも荷掛けフックなのか?)の左右計4か所.スズキくんやる気あんの?

ツアラーとしてはなかなかな欠陥だと思うのだが,はたして荷物を積ませる気があるのだろうか.スズキの設計者は何を考えているのか不思議である.フックなんてシート端にも後付けできるし,どうせこんなバイク買うような人はほとんどリアキャリアとかつけるだろうから最終的に荷物の積載で困ることはあんまりなさそうだけど,フルノーマルのままだと積載にはやや難あり.(そもそもバイク自体が積載とか向いてないけど)

 

・遅い

重くて出力も低いから(24馬力!)仕方ないけど,同排気量のライバル(もともとライバル視されてないかも)たちと比べると遅い.

でもニーハンなんてどれもバイクの中では大して速くないから関係ないゾ.

 

・時計とトリップ/オドメーターの同時表示ができない

デジタルメーター装着車らしく時計がついてるのはいいが,トリップ/オドメーターとの同時表示ができない.ボタンを押すと,ODO→Trip A→Trip B→Clock→ODO......と切り替わる.まあ別に常に走行距離を見る必要もないので,普段は時計表示にしてるが,もう一台のCBFでは同時表示ができるのでやや不満.

 

・写真写りが悪い

ホームページやSNSGSRの写真を見て「なんやこのダサいバイク!」と思った方も多いのではないだろうか.実際これは当たっていて,GSRは写真写りが非常に悪い.というかスズキ車って写真写り悪い気がする.写真だとダサいが実車を目の前にすると「悪くないじゃん,むしろかっこいいじゃん」となるのがGSR.写真を撮るときはできるだけかっこよく映る角度でとってやらないともっさりしたダサいバイクの写真が出来上がってしまう.どうしてこうなった.

 

 

まとめ

GSRはニーハンにしては大柄で立派な車格を持ち,ツーリング,特に長距離をたくさん荷物を積んで旅するような用途に向いている.長距離を楽に旅するためのバイクである.峠道もそこそこ走れるが,同排気量だったらNinjaやyzfのほうがよく回るしヒラヒラ倒せるし楽しいだろう.実際代車でNinjaに乗ったときも峠道は確実にこっちのほうが楽しかったゾ.

ライバルたちと比べると確かに遅いが,まあ気にするレベルでもない.NinjaやYZFに本気を出されたら置いてかれるが,別に一緒にツーリングすると苦痛とかそんなことは全然ない.だいたい速いとか遅いとかいっても所詮はニーハンなんだから,みんなそれ相応の加速しかしないゾ.でもシグナルダッシュではシグナスに負ける.

ただし最高速は伸びない.馬力低いからね,しょうがないね.Ninjaは140km/hくらいまでは余裕で加速,そのあと170km/hくらいまでは伸びるが,GSRだとこれが120km/hまで,140km/hまで何とかといった感じになる.庭での話ですよ.

 

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西伊豆スカイラインでの一枚 左に映ってる自分の影がダサい

 

GSRはいいバイクだと思うが,残念ながら国内向けの生産は終わってしまっている.比較的不人気車だから同年式のライバルたちよりも安いし,今ならまだ全国にたくさん新車,中古車が眠ってるからみんなも買えなくなる前にGSRを買おう!

まあ僕は資金に余裕ができたらたぶん大型に乗り換えるんですけどね.(突然の裏切り)

 

あと,多少セッティングは変わってるけどGSX250R,V-Strom250のエンジンはGSR250と同じだからもしかしたらちょっとだけ参考になるかも(参考になるとは言っていない)