まだ見ぬ絶景を求めて

バイクを乗り回す学生のブログ.更新は気まぐれ

CBF125R 2万キロ乗ったインプレ

2万キロ乗ったので初インプレです.(これまでろくに記事を書いていない)

 

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納車直後


そもそもどんなバイク?

中国の新大洲本田が生産する125ccロードスポーツ(?)

ホンダと書いてありながら日本法人とは別物.国内での正規販売はない.

現在はバイク販売店SOX(全国展開)と,大阪のCHOPSという店が輸入,販売しているらしい(グーバイク情報).僕はSOXで2018年の8月に購入.

兄弟車種はたくさんあって,CBF125(無印),CB125F,フォーチュンウイングなど.どうやらこのRグレードはCBFシリーズの上位機種っぽい.CBFシリーズは中華原二(中国生産の原付二種の別(蔑?)称.ほかに代表的なのはYBR125,EN125,GN125 など)の中でもポピュラーなほうなので,国内でもいじってる人はかなりいるのでそれほど珍しい存在でもなかったりする.ただしこのRグレードはそれほど情報を見ない.ちなみにCB125Fだけは国内での正規輸入車が存在して,MT小型限定の教習車として販売されている.(一般向けの販売は)ないです.

当然正規輸入車ではないから,ホンダのディーラーに持ってっても見てもらえないゾ.

 

 

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CB125Fとその教習車(画像はバイクブロス様のページより)

↓新大洲ホンダのCBF125Rのページ(めっちゃ重い)

https://www.honda-sundiro.com/product/detail.aspx?id=185

気に入っている点

 

・厚いシート

シートが厚めなので一日中乗っても尻が痛くならない.ゲルザブ不要.

 

・楽なポジション

ハンドルが高く,ステップはかなり前に出ているのでポジションが楽.乗った姿はまるでスクーターのよう.しかし疲れにくさで見ればこのポジションは優秀で,肩こりや腰痛とはいまのところ無縁である.

 

・控えめながら安っぽさを感じさせないマフラー

中華原二のマフラーはだいたいカブみたいな安っぽくてダサいビジバイライクな細長いマフラーがついてるものだが(超失礼),このバイクはちょっと変わったデザインのショートマフラーがついている.質感もステンレスで悪くない.高級とまでは言わないが,十分にカッコいいと思う.なお納車半年でこけて傷だらけにした.直す予定はない.

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カッコいいショートマフラー

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傷だらけになったマフラー

 

・かっこいいデジタルメーター

だいたいこのくらいのクラスの原二にはしょっぼいアナログメーター(失礼)がついていて,いかにも安物という感じを受けるのだが,このバイクはフルデジタルメーター.機能も速度計,タコメーター,Trip/Odoメーターはもちろんのこと,燃料系に時計,さらにはギアポジションインジケータ―までついている.多機能で見やすくまとまった反転液晶はまるで安っぽさを感じさせない.メーターは運転中いちばん目に入る部分だからこれは嬉しい.

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フルデジタルメーター

 

・LEDヘッドライト

125㏄のくせしてヘッドライトはLEDである.ハロゲンよりも格段に明るくて見やすく好印象,これになれるとほかの中華原二は怖くて夜は乗れない.ただし万が一切れた際はヘッドライトユニットごと交換になりそうなので,ハロゲンよりは高くつきそう.

 

・軽さ

乾燥重量130kg!MTのバイクとしてはかなり軽量な部類である.ちょっと重めのバイク(GSR250)にも乗っていて感じるが,バイクにおいて軽さは正義.多少のパワー不足は軽さでカバーできるし,足つきが悪くたって軽ければ持ちこたえられることもある.うっかり行き止まりやダートに迷い込んでも軽いバイクなら簡単に方向転換もできる.軽くて思いのままに操れるから多少荒れた路面だってスイスイ入っていける.軽さは正義なのだ.

ただし原付二種としてはやや重め.絶対的には軽いが,相対的には少しだけ重い.

 

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林道にだって入っていける

 

気に入らない点

 

・部品が手に入らない/部品の情報が少ない

このバイクの一番ダメなところ.そして並行輸入車の宿命.国内で正規販売がないということは,当然部品も流通していないということ.純正部品が欲しいだけで,国内車ならディーラーにでも行けば注文できてすぐ届くのに,並行輸入であるがために買ったショップに相談して,ものによっては 2 , 3 週間待ちなど.(それでもショップが輸入してくれるだけでもまだまだありがたいほう).汎用品を使うにしても,国内車なら対応表があったり,他車種との共通部品があったりするがそれもない.少ない情報をかき集めてどうにか適合するパーツを探し,それでも見つからなければ加工してポン付けをやらざるを得ない.ブレーキレバーが国内で入手できないのを知った時はさすがに焦ったゾ.......

(2020/9/6 追記)

最初に紹介したCB125Fと共通の部品が多くあるので,それなりのパーツは(教習車仕様が国内に存在するので)国内で流通があることがわかった.しばらくは国内でも入手できそう.詳しくは下↓の記事の最後のほうへ

airbusboeing.hatenablog.com

 

一応チャイナマートとか経由で個人でも輸入できるけど,そうすると今度は送料がばかにならない.リアキャリアを買ったときは送料が部品代の倍以上した.

 

・すぐに伸びるチェーン

調整しても調整してもすぐ伸びる.調整して3日も乗れば元通りくらいに伸びてるなんてこともザラ.そのうち交換したい. 

(2021.11/26 追記)

そもそもノンシールチェーンは簡単に伸びてしまうのでこんなものらしい.どうしても気に入らないならシールチェーンに交換しよう.

 

・バンクの限界が低い

ステップが低く,またかなり前によってついているので,バンクすると結構簡単にステップを擦る.一度調子に乗って倒しすぎてステップを軸に吹っ飛んでこけた.ベースは実用車だから,見た目がスポーティーでもあんまり調子に乗ると痛い目を見る.

 

・短いサイドスタンド

右側通行の国の生まれだからか?サイドスタンドが短い.まあこれはBMWとかでも聞く話ではある.短すぎて荷物を満載すると自立できなくなる.仕方がないので後で汎用品に交換した.

 

・すぐ嘘をつくギアポジションインジケータ―

ギアポジションインジケータ―そのものは大変便利な装備である.ただ,このバイクのインジケーターはすぐ嘘をつく.具体的には,1速,もしくは2速に入っているのにNを示すことがあるのだ.おかげで駐車のときのエンストは何度やったか数えきれない.どうせエンジン止めるからいいんだけどさ.

もっと危険だったのは1速に入ったままセルが回った時.安全装置として,だいたいのバイクは ギアが N or クラッチが切れている のどちらかの条件を満たさないとセルが回らない.このバイクもそうだが,1速や2速でもインジケーターがNだとセルは回ってしまう.一度これに気づかないままバイクに跨らずにセルを回し,そのままバイクを発進させて盛大にぶっ倒した.

良い子のみんなは,バイクのエンジンをかけるときは,Nランプを信じないで,クラッチを切ってからセルを回そうね!

 

・ブレーキペダルの高さが調節できない

ほとんどのバイクはブレーキペダルの高さがペダルについたねじ等で調節できるようになっているが,このバイクは調節が効かない.純正のままだとブレーキ位置が高すぎるが,調整できないので手に負えない.自分で工夫して何とかした.

 

・サイドスタンドのセンサーがついていない

現代のバイクはサイドスタンドが出たまま走行できないように,ギアが入った状態でスタンドが出ているとエンジンが止まるようになっている.ただしこのバイクにはそんな機能はない.スタンドはついているだけなので,スタンドが出たまま普通に発進できる.気づかないまま左コーナーに差し掛かり,吹っ飛びかけたこと数知れず.発進前にスタンドを確認する癖をつけるしかない.

 

キルスイッチがない

ほとんどのバイクは右側のスイッチボックスに赤いキルスイッチ(非常用のエンジン停止スイッチ)が備えられているがこのバイクにはない.なくてもそれほど困りはしないが,あったほうがいいのは確か.

 

とめ

CBFは排気量の割には豪華な装備が多く,お得感が強い.質感も高級ではないがぱっと見でわかるチープさはなく,所有欲もそれなりに満たしてくれる.見た目はスポーティーだが中身はビジバイそのもの,非常にフレンドリーなバイク.ただし部品の入手だけは難しくなるから,自分でいじるつもりの人は国内車よりは苦労する.だいたい何とかなるけど.

 

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種子島にて